第1章無料!量子化学計算学習コンテンツ
近年、学術的のみならず、産業的にも量子化学計算の需要が高まってきています。その要因は、ソフト・ハード面での発展により、実用的に価値のある計算が可能になってきたことに加えて、多くの製造業分野で期待が持たれている「マテリアルズインフォマティクス」(情報科学を用いた材料開発の高効率化)に量子化学計算が有用であることが大きいと思います。また、未来の基盤技術である量子コンピュータの応用先として、最も早く実用化が期待されているのが量子化学計算であるという点も見逃せず、量子コンピュータ上でどのような量子化学計算が可能かを模索する取り組みも国内外で始まっています。
量子化学計算を研究開発に役立てるためには、計算ソフトの基本的な使い方と、ある程度の基礎知識の習得が必要です。量子化学計算を勉強するための教科書は幾つか知られており、例えば、HPCシステムズ社でも販売している「電子構造論による化学の探究」や「有機化学のための量子化学計算入門」はお勧めの教科書となっています。
しかし、いざ教科書を買って読んでみても、内容が難しいと感じたり、あるいは読んで勉強するためのまとまった時間がなかなか取れなかったりすることも多いかと思います。
本ページの学習コンテンツは、量子化学計算の初学者が抑えておくべき内容を、動画とパワーポイント資料で視覚的・聴覚的にわかりやすく学べるようになっています。本教材は、量子化学計算の基礎・応用・発展的話題の3部構成となっており、その中で、ほぼ全ての初学者にとって重要となる1~6章を先行公開致しました。
これから量子化学計算を始めたい、もしくは始めたばかりだという方は、ぜひ本教材をご検討下さい。
本教材の特徴
●弊社の長年のセミナー実施経験を基に、量子化学計算のポイントを初学者にもわかりやすく解説しています。
●動画とパワーポイント資料で、視覚的・聴覚的に学べます。
●各章の動画は30~1時間程度、各節は10分程度ですので、空き時間に少しずつ学べます。
●パワーポイント資料には、動画のナレーションがテキストとして付随しています。
●本資料を使って、部署内・研究室内のセミナーにそのままご利用できます(※)。
●各章には課題演習とその解答がついています。
(※)本教材の著作権はHPCシステムズ株式会社が所有しています。部署内・研究室内以外への公開・講演・複製・貸出等をかたく禁じます。
第1章を無料提供しています。
本教材の章構成
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量子化学計算の基礎
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量子化学計算の応用
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量子化学計算の発展的話題
現在、公開中のコンテンツは第1章から第6章までのアイコン部分になります。
各章タイトルをクリックすると、サンプルスライドの紹介ページへリンクします。
量子化学計算の基礎
※は、やや発展的な話題。
第1章 Gaussian&GaussView入門
- 1 GaussianとGaussViewの基礎知識
- Gaussian・GaussVeiwとは
- Gaussian・GaussView操作の流れ
- Gaussianの重要ファイル - 2 GaussViewに触れてみよう
- 分子作成の基本的操作
- 分子作成の例題
- 簡易構造最適化 - 3 Gaussianで計算してみよう
- 計算条件の設定
- 計算の実行
- エネルギーの閲覧
- 最適化構造の閲覧 - 4 課題演習
- 簡単な分子の作成
- 構造異性体のエネルギー比較
サンプルページ
GaussianとGaussViewを用いた計算における、一連の操作の流れを説明致します。
まず、GaussViewで計算したい分子を作成し、続いてGaussViewで計算条件を設定すると、Gaussian入力ファイルが作成されます。
もしGaussViewと同じコンピュータにGaussianがインストールされていれば、GaussView上から直接Gaussian計算を実行することができます。計算完了後は、GaussViewでその計算結果をグラフィカルに表示することができます。
またリモートサーバにGaussianがある場合、手元のPCのGaussViewで作成したGaussian入力ファイルをリモートサーバにアップロードし、リモートでGaussian計算を行います。計算が完了したら、Gaussian出力ファイルを手元のPCにダウンロードし、手元のPCのGaussViewで計算結果を閲覧します。
それでは実際にアスピリン分子を作成しましょう。まず環のテンプレートからベンゼンを選択し、View Windowにベンゼンを配置します。
次に、置換基のテンプレートからCOOH基を選択し、ベンゼンの水素原子をクリックすると、水素原子がCOOH基に置換され、安息香酸ができます。
エネルギーが正しい値であることが確認できたら、次に最適化構造を確認しましょう。Main Windowの?マークのアイコンはInquireボタンと呼ばれ、このボタンを押すと、分子の構造パラメータを確認することができます。
Inquireボタンを押したら、結合距離を調べたい2原子を順にクリックして下さい。すると、View Windowの左下に水色でハイライトされた原子間の距離が表示されます。
この状態で別の原子をクリックしてみましょう。すると今度は、原子1-2-3のなす角度が表示されます。
さらにこの状態で、もう1原子クリックしてみましょう。すると、原子1-2-3-4のなす二面角が表示されます。二面角とは、原子1-2-3が作る平面と原子2-3-4が作る平面の間になす角のことです。二面角については、3-2節で改めて触れます。
また、何も無い所をクリックすると、水色のハイライトがリセットされるので、別の原子間の距離・結合角・二面角を調べることができます。
学習教材「第1章 Gaussian&GaussView入門」の無料ダウンロード
※パワーポイントの教材資料のダウンロードは自由ですが、教材資料の閲覧と教材動画の視聴にはパスワードが必要です。
専用フォームからお申し込みください。
第2章 本格的な計算を行う前に…
- 1 計算科学全般と量子化学の概観
- なぜ計算(シミュレート)するのか
- 対象系のスケールとシミュレーション手法
- 化学系シミュレーション手法の特徴比較 - 2 量子化学計算の基礎知識
- 現代化学における分子の描像
- シュレーディンガー方程式
- 量子化学計算でわかることとその実例
- 近似の導入:ハートリー-フォック法・DFT法
- 分子軌道とその性質
- 電子スピンとスピン多重度 - 3 モデル化学(計算手法と基底関数)
- とりあえず、何を使えばいいのか
- 計算手法とその種類(※)
- DFT交換相関汎関数とその補正(※)
- 基底関数とその種類(※)
- 計算結果の計算手法・基底関数依存性 - 4 エネルギー値の比較について
- エネルギーの単位について
- Gaussianでの「エネルギー」の定義
- エネルギー値の直接比較の可否 - 5 課題演習
- HOMO・LUMO形状による反応性予測
- エネルギー値の直接比較の可否
第3章 GaussViewによる分子系の作成
- 1 基本的操作(主に1-2節の復習)
- 分子作成の基本的操作
- 分子作成の例題 - 2 分子構造の変更・修正
- 分子構造パラメータの確認と変更
- 対称化操作
- 分子構造修正の例題
- Point Group操作(※) - 3 GaussViewの便利な機能
- 複数の分子が存在する系の操作
- 化学結合の作成・切断とその利用
- Viewメニュー
- 画像の保存
- 環境設定 - 4 課題演習
- 立体構造を考慮した分子の作成
- 2分子系の作成
第4章 Gaussian計算の実行と結果閲覧
- 1 GaussViewによる入力ファイル作成
- Gaussianの重要ファイル
- Calculation Setupウィンドウの基本的な使い方
- Additional Keywords欄
- Add. Inp.タブの利用(※) - 2 テキスト編集による入力ファイル作成
- テキスト形式の入力ファイルフォーマット
- よく使うLink 0コマンド
- キーワード指定の基本フォーマット
- よく使うキーワード(※)
- 入力ファイル作成における注意点 - 3 計算ジョブの投入
- GaussViewから直接計算ジョブ投入
- リモート計算機への計算ジョブ投入
- Windows環境での計算
- Linux環境での計算(※) - 4 計算結果の閲覧
- 計算開始直後・計算終了後のチェック
- エネルギーの閲覧
- atomic chargeの閲覧
- 分子軌道の閲覧
- Gaussian計算操作フローのまとめ - 5 課題演習
- 誤った入力ファイルの修正
- atomic chargeと電気陰性度の相関
第5章 構造最適化と振動解析
- 1 簡単な理論的背景
- 構造最適化の重要性
- 局所的極小・大域的極小・鞍点
- 構造最適化の原理
- 構造最適化計算の収束判定 - 2 構造最適化の実行と結果の閲覧
- 入力ファイル作成
- 計算結果の閲覧 - 3 構造最適化の注意点
- 初期構造への依存性
- 構造最適化過程の確認の必要性
- Clean(簡易構造最適化)機能との比較
- 構造最適化が困難な場合の対策(※) - 4 振動解析の実行と結果の閲覧
- 振動解析による構造安定性評価
- 入力ファイル作成
- 計算結果の閲覧
- 虚振動が得られた時の構造再最適化(※)
- 振動解析における注意
- 自由エネルギーの計算とその注意(※) - 5 課題演習
- 立体異性体のエネルギー比較
- 金属錯体分子の最適化構造
第6章 基底状態分子物性の研究
- 1 赤外・ラマンスペクトル
- 入力ファイル作成
- 振動スペクトル計算における注意
- 計算結果の閲覧
- スケール因子
- 分子の対称性と赤外活性・ラマン活性(※) - 2 NMRスペクトル
- 入力ファイル作成
- 計算結果の閲覧
- スピン-スピン結合(※)
- 遮蔽テンソルの成分解析(※)
- 核独立化学シフト(NICS)(※) - 3 旋光度
- 入力ファイル作成
- 計算結果の閲覧 - 4 ボルツマン平均スペクトル
- ボルツマン分布とボルツマン平均スペクトル
- ボルツマン平均スペクトルの作成方法 - 5 課題演習
- 振動モードの帰属と振動数の分子依存性
- NMRスペクトル計算による異性体存在比の推定


