先生の教科書

おもしろい実験や自由研究のテーマをお探しの方に、おすすめできる理科実験をご紹介します!

最近は、遺伝子を取り上げたテレビ番組も多く、一般の方でも”遺伝子検査”で自分の体質を知ることが簡単にでき、身近なものになってきています。
みなさんも”遺伝子”や”DNA”という言葉を良く耳にすると思います。
そんなDNAに対して「目で見ることができないもの」「難しいもの」というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか?
DNAは実験で簡単に抽出できるので、実際に目で見ることができます!
どんな風に目で見ることができるのか、実験してみましょう。
今回はバナナからDNAを抽出する実験をご紹介します!
自由研究や理科実験のテーマとしてもおすすめです。
DNAの取り出し方 / 実験の解説 / まとめ / 理科の先生へ
DNAの取り出し方
1.塩化ナトリウム(食塩)2.0gが入ったコップ①に水25mlを溶かし、抽出液を作成します。
2.バナナをビニール袋に入れ、空気を抜いてから手ですりつぶします。
3.コップ①の抽出液(塩化ナトリウム)水溶液に入れます。割り箸をつかって、良くなじませます。 ※激しくかき混ぜず、ゆっくりかき混ぜてください。
4.コップ②にペーパーフィルターをのせ、バナナの液をそっと加え、ろ過します。 ※一般的なろ紙 を用いると、目詰まりしやすいです。
5.フィルターからろ液が出てきたら、ろ液に洗剤をスプーンで小さじ1杯程度加えて、しずかにかき混ぜます。
※ぜったいに強くかきまぜないでください!
6.ろ液の2~3倍の量のエタノールを、割ったきれいなわりばしに伝わらせてそっと加えます。
※ガラス棒でも大丈夫ですが、割りばしを使ってます。
7.液が分離し、透明な上の層(エタノールの部分)に白いもやっとしたものが出てきます。
 
 これがDNAです!
 
 割り箸を静かに挿して、巻き取るようにするとねばねばした半透明のDNAを巻き取ることができます。
手順のおさらい
1.塩化ナトリウム(食塩)2.0gが入ったコップ①に水25mlを溶かし、抽出液を作成します。
2.バナナをビニール袋に入れ、空気を抜いてから手ですりつぶします。
3.コップ①の抽出液(塩化ナトリウム)水溶液に入れます。割り箸をつかって、良くなじませます。
※激しくかき混ぜず、ゆっくりかき混ぜてください。
4.コップ②にペーパーフィルターをのせ、バナナの液をそっと加え、ろ過します。
※一般的なろ紙 を用いると、目詰まりしやすいです。
5.フィルターからろ液が出てきたら、ろ液に洗剤をスプーンで小さじ1杯程度加えて、しずかにかき混ぜます。 ※ぜったいに強くかきまぜないでください!
6.ろ液の2~3倍の量のエタノールを、割ったきれいなわりばしに伝わらせてそっと加えます。 ※ガラス棒でも大丈夫ですが、割りばしを使ってます。
7.液が分離し、透明な上の層(エタノールの部分)に白いもやっとしたものが出てきます。これがDNAです!割り箸を静かに挿して、巻き取るようにするとねばねばした半透明のDNAを巻き取ることができます。
注意事項
DNAは長い鎖状になっています。刺激を与えると切断されてしまいます。静かに混ぜましょう。
細胞の中にはDNA分解酵素が含まれています。エタノールを加えるまでの手順はすばやく行いましょう。
誤って飲んだりしないように気をつけてください。
実験の解説
【抽出液】
1~2mol/Lの塩化ナトリウム水溶液がDNAを良く溶かします。
DNAは染色体の中でタンパク質(ヒストンタンパク質)と結合していますが、この濃度で離れやすくなります。
2.0gの塩化ナトリウムを水25mlに溶かすと、約1.4mol/Lの塩化ナトリウム水溶液になります。

【ゆっくりかきまぜる】
静かにかき混ぜないと、DNAが切断されてしまいます。

【どうして洗剤をいれるの】
DNAは細胞内の”核”にあります。
細胞質や核膜の主成分はリン脂質であるため、洗剤中の界面活性剤のはたらきで核膜が壊れ、DNAを抽出することができます。

【エタノールを加える】
エタノールは水より比重が軽いため、静かに注ぐと上からエタノール・水の2層になり、ろ液との接触面からDNAが析出し、エタノール層に沈殿が浮かんできます。
DNAの取り出し方 / 実験の解説 / まとめ / 理科の先生へ
まとめ
DNAは生き物の遺伝を支配している遺伝子が含まれる物質です。DNAは人間を含めすべての動物・植物を構成している細胞に含まれる細胞核の中にあります。
最近身近になってきたDNAですが、簡単に見ることができることをご存知の方は少ないのではないでしょうか?
周りにある材料で簡単にDNAを抽出することができ、実際に目で見ることができます!
バナナ以外にブロッコリーや玉ねぎを使っても同様の実験でDNAを抽出することができます。
是非、実験してみてください。
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理科の先生へ
理科の授業で実験する際には、予備実験をすることをおすすめします。
時間があまりないときには、抽出液をまとめてつくっておいたり、材料の前処理をしておいたり等、あらかじめ準備しておくと良いです。
実験後は、もっとより多くのDNAを抽出するにはどうしたらよいかを考えさせたり、実際にDNAであることを確かめたりするのも理科実験として面白いですよ。
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