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オシロスコープの選び方完全ガイド

 
電子工作や回路設計の世界をもっと深く探求したいあなたへ。 「オシロスコープ」という言葉を耳にするけれど、「何から始めればいいの?」「自分にはどんな機種が合っているんだろう?」と、選び方に悩んでいませんか?
この記事では、そんな初心者の方でも安心してオシロスコープを選べるように、基本的な選び方のポイントから、具体的な仕様の見方、さらにAXEL掲載のおすすめ製品までを、分かりやすく解説します。
このガイドを読めば、あなたの電子工作ライフがもっと豊かになる、適した一台が見つかるはずです。さあ、一緒にオシロスコープ選びの第一歩を踏み出しましょう!

オシロスコープとは?電子工作に必須の理由

電子回路の動作を「目で見て理解する」ための強力なツール、それがオシロスコープです。電子工作や回路設計に携わる方にとって、なくてはならない存在と言えるでしょう。
電気信号の波形を時間軸で表示することです。電圧がどのように変化しているか、信号の周期はどのくらいか、ノイズは混入していないかなど、目に見えない電気信号の振る舞いをリアルタイムで視覚化できます。
たとえば、マイコンの動作確認では、クロック信号が正しく発振しているか、通信信号のデータが意図通りに送受信されているかを確認する際にオシロスコープが活躍します。また、オーディオアンプの設計では、入力信号と出力信号の波形を比較して、歪みが発生していないかをチェックするのに不可欠です。
このように、オシロスコープは回路のデバッグ(不具合の原因特定)や性能評価、そして新しい回路の設計・開発において、回路内部で何が起きているのかを把握しやすくするための「目」となるのです。電子工作のスキルアップを目指す上で、オシロスコープの導入はあなたの可能性を大きく広げてくれることでしょう。
オシロスコープ波形

オシロスコープの種類とそれぞれの特徴

アナログオシロスコープ

アナログオシロスコープは、入力された電気信号をそのままブラウン管に表示するタイプのオシロスコープです。信号の変化をリアルタイムで直接的に波形として捉えられるため、細かいノイズや偶発的な現象の観測に適している場合があります。しかし、波形を保存したり、詳細な解析を行ったりすることはできません。現在ではデジタル式が主流となり、生産終了しているモデルも多いですが、特定の用途で根強い人気があります。

デジタルストレージオシロスコープ (DSO)

現在、最も広く使われているのがデジタルストレージオシロスコープ(DSO)です。入力されたアナログ信号をA/Dコンバーターでデジタルデータに変換し、内部メモリに保存してからディスプレイに表示します。これにより、観測した波形を保存したり、拡大・縮小して詳細に解析したり、FFT(高速フーリエ変換)などの高度な演算処理を行ったりすることが可能です。豊富なトリガ機能により、特定の条件で発生する信号を捉えやすくなるため、複雑な回路のデバッグや解析に欠かせません。

ポータブルオシロスコープ

ポータブルオシロスコープは、その名の通り持ち運びが可能な小型・軽量のオシロスコープです。バッテリー駆動に対応しているモデルが多く、電源がない場所や、生産ラインなど現場での簡易的な測定に威力を発揮します。機能は据え置き型のDSOに比べると限定的ですが、手軽に使えるため、電子工作初心者の方や、手軽に波形をチェックしたい場合にもおすすめです。
アナログオシロスコープ

オシロスコープ選びで最も重要な5つの仕様

オシロスコープを選ぶ上で、最も重要なのがその「仕様」です。これらの仕様が、観測できる信号の種類や、どれだけ正確に波形を捉えられるかを決定します。ここでは、特に重要な5つのポイントを詳しく見ていきましょう。

1. 帯域幅(周波数帯域)

帯域幅は、オシロスコープが一定精度で測定可能な周波数帯域を示します。この値が大きいほど、より速い信号や、立ち上がりの鋭い信号を正確に観測できます。例えば、マイコンのクロック信号(数十MHz)や高速通信信号(数百MHz以上)を測定する場合、その信号の周波数成分を十分にカバーできる帯域幅が必要です。一般的に、測定したい信号の最高周波数の3~5倍程度の帯域幅を持つオシロスコープを選ぶと、波形がなまらず忠実に再現されやすくなるとされています。

2. チャンネル数

チャンネル数とは、同時に観測できる信号の数のことです。2チャンネル、4チャンネルが一般的ですが、中には8チャンネル以上の製品もあります。複数の信号間の時間的な関係性や、入力信号と出力信号の位相差などを同時に比較したい場合には、2つ以上のチャンネルが必要です。例えば、マイコンの入力信号とそれに対する出力信号のタイミングを確認する際などには、2チャンネル以上が役立ちます。

3. サンプリングレート

サンプリングレートは、1秒間にどれだけの回数、信号の電圧値を読み取ってデジタルデータに変換するかを示す値です。この値が高いほど、時間軸上での分解能が高くなり、波形の細かな変化や、瞬間的なノイズも捉えやすくなります。標本化定理(ナイキストの定理)によれば、測定したい信号の最高周波数の少なくとも2倍以上のサンプリングレートが必要とされていますが、より正確な波形を再現するためには、5倍から10倍程度のサンプリングレートが推奨されます。例えば、10MHzの信号を観測する場合、最低でも20MSa/s(メガサンプル/秒)のサンプリングレートが必要ですが、より忠実に波形を再現するには50MSa/s以上が望ましいでしょう。

4. メモリ長

メモリ長は、オシロスコープが一度に記録できる波形データの総量を示します。サンプリングレートが高いほど、短時間で多くのデータが記録されるため、メモリ長が短いと観測できる時間が限られてしまいます。長時間の波形変化を観測したい場合や、高サンプリングレートで詳細な波形を記録したい場合には、十分なメモリ長が必要です。例えば、低頻度の異常現象を捉えたい場合や、通信プロトコルの連続データを解析したい場合に、このメモリ長が重要になります。

5. 画面サイズと解像度

画面サイズと解像度は、観測した波形の「見やすさ」に直結します。大型で高解像度のディスプレイであれば、複数の波形を同時に表示しても細部まで確認しやすく、波形の解析作業の効率が向上します。特に、複雑な波形を扱う場合や、長時間画面を見続ける作業が多い場合には、見やすい画面は作業負担の軽減にも繋がります。
測定画面

用途・目的別!あなたに最適なオシロスコープの選び方

オシロスコープは、用途によって求められる性能が大きく異なります。ここでは、あなたの目的や経験レベルに合わせた適したオシロスコープの選び方を具体的にご紹介します。

初心者・趣味で電子工作を始める方へ

これから電子工作を始める方や、趣味で簡単な回路を触る方には、以下のポイントを満たすオシロスコープがおすすめです。
  • デジタルストレージオシロスコープ (DSO) の入門機

    アナログ波形をデジタルデータとして保存・解析できるため、初心者でも扱いやすく、後からの波形分析も容易です。
  • ポータブル型

    スペースを取らず、手軽に持ち運びできるため、自宅での利用や、複数の作業場所で使いたい場合に便利です。
  • 最低限のスペック

    帯域幅は20MHz~50MHz程度、チャンネル数は2chあれば、多くの簡単な電子回路の測定に対応しやすくなります。サンプリングレートは100MS/s~500MS/s程度を目安にしましょう。
  • 操作のしやすさ

    直感的な操作が可能で、日本語メニューに対応しているモデルだと、学習コストを抑えられます。
まずは予算を抑えつつ、基本的な機能が揃ったモデルから始めて、オシロスコープの操作に慣れることが重要です。

学生・教育用途で使う方へ

学校や教育機関での使用を想定する場合、複数人が扱うことや基本的な原理学習に適したモデルを選ぶことが重要です。
  • 耐久性とコストパフォーマンス

    多くの学生が触ることを想定し、ある程度の耐久性があり、予算内で複数台導入しやすい価格帯のモデルを選びましょう。
  • 操作の容易さ

    初めてオシロスコープに触れる学生でも、迷わずに操作できるシンプルなインターフェースが望ましいです。
  • 基本的な機能の網羅

    帯域幅20MHz~100MHz、2ch~4ch程度のデジタルストレージオシロスコープが一般的です。FFT(高速フーリエ変換)などの解析機能も、信号の周波数成分を学ぶ上で役立ちます。
  • PC連携機能

    測定データをPCに取り込み、レポート作成などに活用できるUSB接続機能などがあると便利です。

研究開発・業務で使う方へ

プロのエンジニアや研究者が業務で使用する場合、より高度な測定や解析が求められるため、高性能なオシロスコープが必要です。
  • 高帯域幅

    数百MHzからGHzクラスの帯域幅が必要となる場合が多く、扱う信号の最高周波数に応じて選びます。
  • 高サンプリングレート

    信号を正確に捉えるために、Gサンプリング/s(GS/s)以上の高速サンプリングレートが重要になります。
  • 多チャンネル

    4ch以上は一般的で、デジタル回路のデバッグにはロジックアナライザ機能を統合したミックスドシグナルオシロスコープ(MSO)が有効です。
  • 豊富な解析機能

    自動測定機能、FFT、プロトコル解析(I2C, SPI, UARTなど)、ジッタ解析など、特定の用途に合わせた高度な解析機能が求められます。
  • メモリ長

    長時間の現象を記録・解析するために、数Mポイント以上の大容量メモリが求められる場合があります。
  • 拡張性と連携性

    PCとの連携はもちろん、GPIBやLANなど、他の計測機器との連携機能も重要になります。
これらの要素を考慮し、測定対象となる回路や信号の特性、予算に合わせて適した一台を選びましょう。

オシロスコープ 選定表(AXELカテゴリ掲載品)

ここまでオシロスコープの基本的な選び方や重要な仕様について解説してきましたが、実際にどのような製品があるのか、具体例を見ながら比較検討したい方も多いのではないでしょうか。ここでは、AXELで取り扱っているオシロスコープの中から、いくつか代表的なモデルをピックアップし、そのスペックと特徴を比較表にまとめました。ご自身の用途や予算に照らし合わせて、最適な一台を見つける参考にしてください。
選定項目 62-8594-35 65-9491-12 63-3398-87 65-9491-40 54-7134-88
画像 デジタルストレージオシロスコープ デジタル・オシロスコープ 20MHz 2CH デジタルオシロスコープ(50MHz・4ch・1GS/s) デジタルマルチメータ 41/2桁 AC電源 オシロスコープ(50MHz 2ch)
商品名 デジタルストレージオシロスコープ DCS-1054B デジタル・オシロスコープ 20MHz 2CH SDS1022 デジタルオシロスコープ(50MHz・4ch・1GS/s) DS1054Z デジタルマルチメータ 41/2桁 AC電源 XDM1041 オシロスコープ(50MHz 2ch) SDS1052DL+
仕様 周波数帯域:50MHz
チャンネル数:4CH
サンプリングレート:1GS/s
荷姿サイズ:316×500×235mm 4.30kg
帯域幅20MHz
チャンネル数2
分解能8ビット
メモリ長10K
サンプルレート100MSa/s
ディスプレイ7インチLCD
外形寸法(幅×奥行×高さ)(mm)301×70×152
重量約1.1kg
SCPI、LabVIEW対応
荷姿サイズ:380×110×200mm 1.80kg
帯域:50MHz
チャンネル数:(アナログ)4ch
サンプルレート:アナログチャンネル:1GSa/s(1チャンネル)、500MSa/s(2チャンネル)、250MSa/s(3/4チャンネル)
レコード長:アナログ・チャンネル:12Mポイント(1チャンネル)、6Mポイント(2チャンネル)、3Mポイント(3/4チャンネル)
寸法(幅W×高さH×奥行D)(mm):313.1×160.8×122.4
ディスプレイ:7インチWVGA(800×480)
垂直軸レンジ:1mV/div~10V/div・水平軸12div
付属品:電源ケーブル、USBケーブル、パッシブ・プローブ4本、クイック・ガイド
ディスプレイ3.5インチTFT LCD
外形寸法(幅×奥行×高さ)(mm)200x64x87
重量約0.45kg
55000カウント
DC電圧精度は最大0.05%
最大65回/秒の読み取り
真のRMS
AC電圧/電流測定
デュアルライン表示
チャートモードでアクセス可能なトレンド分析
SCPIサポート
AC電源(XDM1041)
荷姿サイズ:230×80×15mm 0.90kg
周波数帯域:50MHz
チャンネル数:2ch
垂直軸分解能:8ビット
サンプルレート:500MS/s(1チャンネル使用時)、250MS/s(2チャンネル使用時)
レコード長:32Kpts(1チャンネル使用時)、16Kpts(2チャンネル使用時)
ディスプレイ:7インチLCD
通信インターフェース:USBホスト、USBデバイス、LAN
電源容量:100V 0.5A
外寸法(幅×奥行×高さ):324×136×157mm
重さ:2.5kg

まとめ:あなたにぴったりのオシロスコープを見つけよう

この記事では、オシロスコープの基本的な役割から、アナログ、デジタル、ポータブルといった種類、そして帯域幅、チャンネル数、サンプリングレートなどの主要な選び方のポイントまで、幅広く解説してきました。また、初心者の方から研究開発に携わる方まで、用途に応じた適した選び方や、予算とスペックのバランスについてもご紹介しました。
オシロスコープは、目に見えない電気信号を「見える化」し、電子回路の理解を深め、問題解決をサポートしてくれるツールです。この記事で得た知識を参考に、ご自身の用途や予算にぴったりの一台を見つけていただければ幸いです。適したオシロスコープを手に入れることで、あなたの電子工作や回路設計の効率化に役立つ可能性があります。さあ、この新しいツールを手に、あなたの電子回路の世界をさらに広げてみませんか。
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